Fall Season New York 2007

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| Asian Contemporary Art Fair || Photo.Gallery| 

  さて、もう一つこの時期NYで開かれたフェアーにACAFアジアンコンテンポラリーアートフェアーというのがありました。名の通り、アジアの作家を中心に扱うアートフェアーでNYで開催されるアジアに絞った初めてのフェアーでした。
発想は面白いのですが残念なことにまだ市場が付いてきていません。初日の盛り上がりは大層なもので、「ついにアジアンアートもここまで来たか!」と思わせる勢いでしたが、所詮ユダヤのマーケットとは離れすぎています。近年、中国を主としたアジア圏の富裕層が自国の作品を買いあさっている様は香港、上海、北京などアジア新興地域に於けるオークションやフェアーでも実感することが出来ます。しかし、どうも不信感、不安が残ります。これらアジアの国々の美術の歴史は古典的なアカデミックな画風、思想、等が主として作風に描かれていました。それが急に「欧米チック」化されると、確かに面白い部分もありますが、どうも欧米作家の亜流、まねごと、部分的にコピーされた図柄が多く、今ひとつ制作コンセプトにオリジナリティーが見られません。

まあ、それでも昔の日本美術も同じことが繰り返されていましたし、手本となる絵画は全て欧米のそれでした。以前レポートした「アメリカに於ける印象派美術」の時にも感じましたがアメリカ人アーティストがヨーロッパ美術に見せられ、パリに渡り、学び、帰国して独自の作風を作り上げていった歴史があったのと同じように、今中国などの作家、美術に対する感性は東洋と西洋の融合が織りなす国際的な流れ、ムーブメントなのかもしれません。が、今の中国経済がこのまま右肩上がりで常に推移していったとしても、異常なまでの美術ブーム(バブル)に西洋美術市場が追いついていくだろうか?
 簡単に言えば「日本のバブル時に日本の土地価格でアメリカが4つ買える」と言われたことがありました。「相対価格が異常なまで価格まで上昇しても、中にいる人はそれが異常だとは気づかなかった」ことに似ているように思います。中国人作家の価格がルノアールやゴッホの作品を追い越す!考えられないような現象、(もう既に起こってますが!)一体その市場を誰が支えるのか!

 ふと考えると、いま、世界で起こっている美術バブルは全てユダヤ資本が原点にあること故に維持されていること、中国が4000年の歴史を武器に資本主義経済になだれ込むとすれば、それは正に世界経済の序列を覆す大事件なのではないでしょうか。果たしてそれが進むのか!中国人は熱しやすく冷めやすい民族、特に経済に関しては看板や筋を維持するよりもあっさりと捨ててしまうところがありますね、これが一番怖いのでは。済みません単なる憶測なのであまり参考にはなりませんけどね。

話はそれましたが、このアートフェアーにほんからも5〜6社出展されていてなかなか活発な活動が見られたようです。日本から見ると国内の顧客の大抵は作家そのものより環境を買っていくきらいがあります。最も原始的なのは日本にある美術年鑑なるまか不思議な「美術価格参考書」ですね、コレクター初心者の殆どがここに書かれた「号」なんぼ!と言う表現において絵画の価格を決め買っていきます。本来作品の出来不出来によって決まる価格が単に大きさによって価格決めされているわけです。
この国は本当に不思議な鎖国経済で成り立っていますね。
ところが欧米のフェアーに行きますと、会場を訪れるコレクター、ギャラリスト達はもちろん画歴は重んじますが、一番は絵の出来不出来、作家が何を描こうとしているのか、その作風がどれだけ面白く、自分たちの感性を刺激してくれるのか、そんなところを見てますから、面白いと思えばすぐ購入に至るわけです。全て、自分にリスクを持ちコレクションしていきます。この辺が日本のコレクターとかなり違うところですね。

ですから、アートフェアーは新しいアジアの作家達のデビュー場所なんです。 そこから、多くの作品が伝達されていく、オークションのように過去の作品を売買するのではなく。この意味でも今回のアジアンフェアーは成功を収めたと言えます。その後、11月15日から上海で同じようなフェアーが開催されたのですが、傾向、動向はNYのそれと同じで、お祭りはするけれど、果たして次に繋がっていくかは大いに疑問の残るフェアーでした。

ですから、アートフェアーは新しいアジアの作家達のデビュー場所なんです。
初日に完売近く出したのが東京のBASE GALLERY,ここは私も古くから付き合いのあるところですが、ここの凄いところは(今現在世界各地のアートフェアーに出展している画廊の殆どはこうなってますが)オーナー曰く、ここに至るまで、何年も展覧会を続け、欧米のフェアーにも出展し、気骨に顧客を作っているところです。

 それ故、回遊魚のように世界のフェアーを渡り歩くコレクターを上手く捕まえています。多くのフェアーに全て出すのではなく数カ所に絞ってフェアーに参加しても十分効果はあるとのこと。今の日本美術界の閉塞感を打破するには世界の回遊魚を捕まえるブースを出すことが一番手っ取り早いのかもしれません。


でも、全てのブースがこのように成功を収めたとも思えません、やはり長年の実績、経験がものを言うのは何処でも同じことなのかも。

作家名、画廊名は今ひとつ理解に苦しんだ物ですから、会場写真を掲載しておきます、大体どんな物だったか理解していただければ幸いです。


この上の作品キャンバスの画面に仏像の金網によるキャストを被せてあります。金網を通して1点づつ異なるオリジナル作品を見る様、なかなかユニークな発想です。もう一つ上の作品群がその展示風景、この小品の他に同じ金網を使った大作も!

次はオークションレポートから.........続きはこちらから