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Elizabeth MURRAY at MoMA/エリザベス・マレイー | 版画作品(for sale)
ようこそお越し頂きました。クリスマスカードでもすこし紹介しておりましたが、今秋の最も印象深かったのがニューヨーク近代美術館で開催されていたエリザベス・マレイーの展覧会でした。
一見どこにでもいる画学生にでもできそうな作品群です、が、なかなかの代物。もっとも、日本でもすでに展覧会がなされていて、東京都現代美術館にもコレクションがあるという作家です。この上の作品は壁から盛り上がって入るんです。立体作品を壁に掛けたような感じです。 MoMAのHPはこちらからどうぞ! では、経歴を少し。
● 1940年生まれ、アメリカ人。1950年代をアメリカ中西部の保守的な街シカゴで過ごす。1970年代、 キュビズムから派生したミニマリズムとシュルレアリストに影響を受ける。これらの2つの歴史的な表現主義のギャップを埋める表現の新しいモードによって、実験を示唆したアーティスト群の第一世代に属している作家である。歪んだりねじれたり彼女に依って作られたキャンバス等を結び合わせ、それらのイメージを古典的なシュルレアリズムの融通性のある形に変形させて行きました。今回、ニューヨーク近代美術館で行われている内容はおよそ75点の絵画、と紙の作品を交えて1960年代の最も初期の作品から彼女のごく最近の作品に至るまで包括的な展覧会となっている。
初期の作品の多くは同世代の作家達、現在は既に著名となったアーティストにコレクションされており、その時代の交友関係が理解できます。
また、現在に至るまでの多くのマスターピースはペース・ウイルデンスタインギャラリー、ポーラー・クーパーギャラリー始め多くの画廊、美術館、公共施設に収蔵、展示されており、ごく身近に作品を見ることが出来ます。
日本国内では北九州市美術館での展覧会、東京都立現代美術館の所蔵など、すでに美術界では知られる存在となっております。
 とにかく面白い作家です。初期の作品は抽象表現主義的な動きを封じ込めたようなもの、モスコビッツらの影響もあるのでしょうか。おぼつかない線が単一に塗り込められたカンバスに8の時を描いているような作品です。
彼女の作風はこの時代にあってけっして概念に左右されるようなものではなかったようです。その制作エネルギーはキャンバスの範囲を超え自由に拡張し、動物は人間の理性を超えてはね回る。椅子やベッド、コーヒーカップまでもが踊り始める。水滴がカップからはじかれて床に大きなシミを付ける。まるで「不思議の国のアリス」のような感覚の作品が並んでいました。
一見、アブストラクト(抽象)のように見えますが作品についているタイトルなどを見ていると「はは〜〜ん!」と感心することしかり。全体からすれば子供が描いた砂場の落書きのようです。壁からはみ出した作品は大きなものは殆どが美術館へ、小さい作品は紙のコラージュなどで作られています。
ペーパーコラージュによる立体作品は同じような手法の作家が沢山いますが、大きなマスターピースからコンセプトを変えずにペーパーコラージュを作っている作家はワッセルマンぐらいでしょうか?
今回、同時期に行われていたプリントフェアーでも彼女のモノタイプの作品が出てましたが、結構いい値段が付いていました。
今回の展覧会は1月にここ近代美術館終了後、2006年6月〜9月まで、スペイン、バレンシアに巡回する予定です。
入りきらないイメージを既存のキャンバスに縮小するのではなくイメージのふくらむままに作家自身がキャンバスを作り上げる、木でフレームを作ったり、何か根本から絵?芸術に対する関わり方がちがっているのかもしれません。それが、面白いのか、ノイジーなのかは見る人の判断ですが。
確かにこの時代現代美術の基礎が確立されようとした、変革期です。デユシャンらがそのほとんどと思われる試みをし尽くした後、絵画がフィールドを離れて思考や理論だけが一人歩き始めた時代です。近代絵画ではピカソやモディリアニ、パスキンらの作家が語り明かした洗濯船、エコールドパリと言う時代があったように、現代美術では40年後半から50年代がもっとも面白かったのかもしれません。その偉大な試み故に、この時代の作品は皆高値を付けているのですが。
この時代に影響を受け自身の画風を確立することは容易なことではありません。後の現代美術作家達が最も尊敬し、逆に最もいやがる時代なんですね。我々見る側にすれば作家の確立されていない模索の時代を垣間見ることができ面白い次第ですが!
ですから、アメリカの現代美術を長年作家と共に築いてきた老舗の画廊にすればこの時代の作家は彼ら画廊の歴史でもあるんです。 ● 版画作品(for sale)エリザベス・マレイーの版画作品が入荷しております、是非ご覧ください。
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